…じゃあ…大神は…どうやったら
復讐の事、諦めてくれる?って
聞きたかったけど、聞かれへんかった。

諦めるつもりはないってキッパリ
言われたら、もう私に出来る事は
何もなくなる。それは…キツイ。

でも、私が大神のために出来る事って
一体、何やねん…。

桃花「あんたは…辛くなかった?」

慧「何が?」

桃花「小学生の頃から
復讐する事ばっかり考えて
目の前の事、素直に
楽しまれへんようになって。
標準語で喋る事、強要されて。
あんたの人生歩まれへんように
なって、辛くなかった?」

慧「…俺は…死に取り憑かれてるんだ。
いや、俺だけじゃないか。
俺たち家族全員。姉の死に取り憑かれてる。
だから、辛いとかは思った事ないよ。
それが当たり前だったから。」