慧「ん。」
桃花「サンキュ。」
ここ最近、大神は弁当のお礼にと
ジュースを買ってきてくれる。
今朝、お願いしたいちごミルクを
1口飲むと甘い香りが口いっぱいに
広がった。
慧「話さなきゃとは思うんだよ。
でも、通話ボタンが押せないんだ。」
誰に?なんて聞けへんくても今は分かる。
桃花「そっか。」
それ以外の言葉が見つかれへん。
もう…大神に家族の事で
何かを言うのは辞めた方が
ええんやないかと思い始めてた。
私が何を言っても大神の…
家族に対する気持ちが変わるとは
思われへんし、そもそも
私の言葉にそんな力はない。