キミの香り ーDéjàvu デジャヴー 番外編


「別れる時も好きだったよ…


お父さんのお店を継ぎたいって
すごく素敵なことだと思った

でも
何かを途中で辞めてほしくなくて
大学を辞めることを反対したの
あんなに受験勉強も頑張ってたのに…

だから
凌に選んでほしかった

別に私を選んでほしかったんじゃなくて…

自分の将来を
自分でちゃんと選んでほしかった

そしたら凌
私を選ばなかった

だからきっと
本気なんだな…って
応援しようと思った

別れてからも
ずっと凌が好きで…

雑誌で見た時、嬉しかった

彼氏ができた次の日だった」



ドーン…ドーン…ドーン…




一瞬にして

栞にフラれる前の

自分に戻った気がした




栞を

ただただ好きだった

オレ




好きでいることが

当たり前だと思ってた

オレ




あの時のオレに