大山さんのグレーになった胸を見てズキリと心が痛む。


きっと大山さんも平山先生にそそのかされた1人なのだろう。


禁断の恋をしてしまったがために、ほんの少し汚れてしまったのだ。


そしてまた、ユマの相手も検討を付けることができた。


ユマが決して相手の名前をバラさなかった理由も……。


「話が聞けてよかった。ありがとう」


あたしは泣き出してしまいそうになるのを押し込めて、大山さんへそう言ったのだった。