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通された客間は広くて清潔感のある部屋だった。


思わず居住まいを正し、出してくれたお茶を一口飲む。


「ユマはね、妊娠していたの」


突然の言葉にあたしもアユカも言葉が出なかった。


頭の中は真っ白になり、ユマのお母さんの言葉が理解できなかった。


「妊娠……?」


そう言ったのはアユカだった。


「そう。ユマは私たちにもそれを隠して学校へ行っていたの。だから、ボールがお腹に当たって病院に搬送されたって知った時に、初めて知ったのよ」


あの時、ユマは病院に搬送されていたみたいだ。


「そんな……お腹の子供はどうなったんですか?」


「大丈夫だったわ」


ユマのお母さんの言葉にひとまず胸をなでおろした。