東堂夫人を見ると、夫人は叶星の兄の芳尭とこちらも何やら話しこんでいる。残念ながら話の内容は聞こえないが、とりあえず楽しそうだ。
その様子に叶星はほっと胸をなでおろす。
「芳尭も小ぎれいになって良かったわよ」
起業する前の兄は髭モジャだし、服はいつ見てもヨレヨレだった。
バックパッカーらしく何人にも見えるような風貌だったが、顎の周りに少しだけ髭を残して、身綺麗になった今は普通にビジネスマンぽくてなんだか笑ってしまう。
大毅は、そのとなりに座っている。
彼は弟の駿と話をしているがこちらは仕事の話だろう。表情も真剣なご様子である。
ふいに母が小声で囁いた。
「びっくりしたわよ。芳尭が大毅さんの命の恩人なんだってね」
「ええ? どういうこと?」
「あの子のフラフラ癖もたまには役に立つのねェ。芳尭が大学生の頃。リオのカーニバルで、ギャングから救ってあげたとか」
「ギャング?!」
その様子に叶星はほっと胸をなでおろす。
「芳尭も小ぎれいになって良かったわよ」
起業する前の兄は髭モジャだし、服はいつ見てもヨレヨレだった。
バックパッカーらしく何人にも見えるような風貌だったが、顎の周りに少しだけ髭を残して、身綺麗になった今は普通にビジネスマンぽくてなんだか笑ってしまう。
大毅は、そのとなりに座っている。
彼は弟の駿と話をしているがこちらは仕事の話だろう。表情も真剣なご様子である。
ふいに母が小声で囁いた。
「びっくりしたわよ。芳尭が大毅さんの命の恩人なんだってね」
「ええ? どういうこと?」
「あの子のフラフラ癖もたまには役に立つのねェ。芳尭が大学生の頃。リオのカーニバルで、ギャングから救ってあげたとか」
「ギャング?!」



