東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

夢はその先も続いて、彼に抱き上げられた。

ふわりふわりと揺れるのは、歩いているから?
この温もりと、彼の香りと。
夢だとしたら絶対に目を覚ますもんかと思った。

もう離れない。
絶対に。

恋は永遠じゃないかもしれない。
でもいまの一瞬を生きている限り繋いでいけばいい。

毎日彼の心に赤い糸を繋ごう。
絶対に外れないように。

そう強く決意しながら、しっかりと瞼を閉じて彼の背中に腕を回した。


『おやすみ、叶星』

『もうどこにも行かない?』

『ああ、行かないよ』

『よかった』

うふふ。
――よかった。


「……ん」
夢か、と思いながら、薄っすらと目を開けた。

マンションに帰ったつもりが、天井が違う。

「あれ?」
起きてみれば、ここは東堂家の叶星の部屋だった。

誰かが抱き上げてくれたような気がする。
――まさかと思うが、ジュンくん?

時計を見れば朝の八時。
寝坊だ。