東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

――だけど、なんなの? 一体なんなのよ、あの人。
人を馬鹿にしたようなあの態度はなに? 本当にここの女性たちに人気があるの? あれで?

落ちるエレベーターの中で叶星は唇を噛んだ。

でも、わかっていたことでしょう?と自分に言い聞かせた。
この会社の中で、あの男がどんなに評判だとしても、自分には関係のないことだ。
三ヶ月しかここにはいないのだから。

落ち着け私、ここは職場だと深呼吸を繰り返し、気持ちを落ち着けた。

どんな嫌な奴でも相手は副社長。
それに対して、自分は一介の派遣社員。

副社長にイライラするなんておこがましいでしょう、と自分に言い聞かせながら広報部のフロアに降り立ち、叶星はハタと気づいた。

――その通りだ。

それに、ちょっと待って。もしかして自分の先入観がそうさせた?

最初に挑発したのは? どっち?

「――私?」

ショックで眩暈がした。