喉が乾いていたのか、ビールをゴクゴクと勢いよく飲んだ彼は、「あー、美味いな」としみじみと言う
その物言いに笑ってしまう。
「一体、どこに行っていたんですか」
「シンガポール」
「ええ? なんでまた」
「マルカ氏に会ってきたよ」
「もしかしてホテル王の?」
「ああ、いままでにない形の新しいホテル事業を展開するらしい」
「へえ。で? 契約取れたんですか?」
「まあな」
「なんだ。結局『兎う堂』を辞める気なんかないんじゃないですか」
「そんなことないさ、副社長はいつでも辞める気でいるぞ。フリーの営業マンになりたいよ、俺は」
あははと笑ったあとまたビールをひと口飲んで、彼はゆっくりと口を開いた。
「そっちはついでだ。本当の目的は、叶星の家族に会いに行った」
ピクリと仁の眉が動く。
――マジで?
思わず、なんでまたと言いそうになった。
その物言いに笑ってしまう。
「一体、どこに行っていたんですか」
「シンガポール」
「ええ? なんでまた」
「マルカ氏に会ってきたよ」
「もしかしてホテル王の?」
「ああ、いままでにない形の新しいホテル事業を展開するらしい」
「へえ。で? 契約取れたんですか?」
「まあな」
「なんだ。結局『兎う堂』を辞める気なんかないんじゃないですか」
「そんなことないさ、副社長はいつでも辞める気でいるぞ。フリーの営業マンになりたいよ、俺は」
あははと笑ったあとまたビールをひと口飲んで、彼はゆっくりと口を開いた。
「そっちはついでだ。本当の目的は、叶星の家族に会いに行った」
ピクリと仁の眉が動く。
――マジで?
思わず、なんでまたと言いそうになった。



