東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

ジュンくんを中心に、ひとつ間を置いて隣の女性客とも一緒になって楽しく話をして、時間が過ぎるのはあっと言う間だった。

――結構大丈夫よね? 私。こんなに笑ってるし。

副社長に捨てられたって、大丈夫。世界が終わるわけじゃない。

あはは。
失恋くらい、なんだってんだ、アホらし。

笑って飲んで、飲んで、飲んで。

空きっ腹にアルコールは効きすぎた。先に焼きおにぎりを食べておけばよかったのかもしれないが、気がついた時には完全に酔っていた。

「叶星さん? 大丈夫?」

「えぇ? うん。うん。私は『氷の月』に行くの」

「いやいや、いまは無理でしょ」

――副社長なんか、キライだ。
どうして、連絡くれないの。


***


手にしたグラスを見つめながら、仁はつらつらと考えていた。

明日は大毅から連絡があるはずの週末。土曜日。
そのことを叶星だけには伝えていない。