東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

「久しぶりですね、叶星さん。スポーツクラブ全然来てくれないから」

「あはは、ごめんごめん。もう少ししたらまた通うわよ」

「待ち合わせですか?」

「うーん。そういうわけじゃないんだけど、ちょっと行きたいところがあって。ジュンくんは?」

「ボクはこの先の和風バーでこれからバイトです。よかったら来てください」

「バーテンもしてるの? よく働くねぇ」

ふと、思った。先にジュンくんのバイト先の店に行けば、時間的にちょうどいいかもしれない。

「ここです」
渡されたショップカードを見れば、この近くにあるようだった。

「すぐそこですよ。『銀の兎』」
指差す方向を見れば、なるほど看板が見えた。

――でも。

「あれ? あのビルって『氷の月』」

「ああ、会員制のバーですね。そうそう同じビルですよ。うちの店は三階です」