「お待たせしました。メロンのパフェでございます」
可愛らしい制服の女の子が目の前に置いた皿には、厚みのあるパンケーキの周りに、オレンジ色と薄い緑色の二種類の果肉のメロンがたっぷりと盛り付けてある。
潤んでしまった瞳を誤魔化すように瞬きをした叶星は、笑顔を作って「美味しそう」と呟いた。
逃げないで彼と向き合うと決心した。
けれども、こんな弱い気持ちのまま向き合ったら、どうなってしまうのだろう?
"副社長、私を見捨てないで"とか、"もう消えたりしないで"と、泣いてすがってしまいそうで、自分が怖い。
――はぁ。
ため息交じりにフォークを伸ばした叶星は、メロンをひと切れ口にした。
見るからに瑞々して美味しそうな緑色のメロン。
なのに、思ったほど美味しくは感じない。



