東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

他に方法があったとしたら、たとえばどんな?

夫人に別れるよう言われたことは、彼にはどうしても言いたくはなかった。
かといって、言わずに彼と向き合って別れるなんてできただろうか?

どう考えても無理な話だと思う。

説得できる理由なんて、自分の中にはない。
別れなきゃいけないとは思っていたけれど、別れたくはないのだ。

彼の前に出たら、別れを口にしただけで泣いてしまっただろう。
彼の声を聞いただけで、顔を見ただけで耐えられなかっただろう。

だって、本当に好きなのだから。

――好きだから、そうするしかなかった。

わかってくれる? 副社長。