ふと思い出してバッグを覗いた。
取り出したスマートホンには相変わらず着信履歴はないけれど、買い物中スマートホンのことを忘れていた自分にホッとした。
やっぱり出かけて良かった。
そう思いながら、スマートホンをバッグの中に戻す。
「やればできるじゃん、私」
彼が消えたのは日曜日。叶星は指を折って数えた。
――今日で六日目か。
叶星は、『兎う堂』を退職したその日から行方を眩まして、彼が消えるまで音信不通を通した。
もし今回の事件がなければ、あのまま自分から連絡をとることはなかっただろうと思う。
彼がお見合いをして、縁談がまとまって夫人の了解が出るまでずっと、
赤い屋根の別邸でひっそりと身を隠し続けたに違いない。
いまこうして彼の身を案じる立場になってみればわかる。
自分のしたことは、自分勝手な酷い行為だった。
彼の気持ちなど、全く無視したのだから……。
でも、本当に間違っていただろうか?
取り出したスマートホンには相変わらず着信履歴はないけれど、買い物中スマートホンのことを忘れていた自分にホッとした。
やっぱり出かけて良かった。
そう思いながら、スマートホンをバッグの中に戻す。
「やればできるじゃん、私」
彼が消えたのは日曜日。叶星は指を折って数えた。
――今日で六日目か。
叶星は、『兎う堂』を退職したその日から行方を眩まして、彼が消えるまで音信不通を通した。
もし今回の事件がなければ、あのまま自分から連絡をとることはなかっただろうと思う。
彼がお見合いをして、縁談がまとまって夫人の了解が出るまでずっと、
赤い屋根の別邸でひっそりと身を隠し続けたに違いない。
いまこうして彼の身を案じる立場になってみればわかる。
自分のしたことは、自分勝手な酷い行為だった。
彼の気持ちなど、全く無視したのだから……。
でも、本当に間違っていただろうか?



