東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

「そうですか」

肩透かしもいいとこである。
つい、ため息が出た。

ボイスレコーダーをオフにしても、録音されているとでも思っているのだろうか。

よく見れば彼の目は笑っているようで、少しも笑っていない。

底冷えするような冷たい目を見返してふと、何の目的でここに来たのか思い出した。

自分はインタビューに来たのだ。

桃花の仇を討ちに来たわけじゃない。
仇が討てるならまだしも、彼は絶対に本音を吐かないだろう。この調子で全て適当にあしらわれ、かわされるだけだ。

つまり、時間の無駄。

叶星はスッと席を立った。
「貴重なお時間ありがとうございました」

話せば話すほど、不愉快になる時間を過ごすだけ。

彼もそう思っているだろう。

「はい。お疲れさま。回答は届けておく」
案の定、彼もあっけなく引き下がった。

「よろしくお願いします」