東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

「彼はなくてはならない人ですから」
悪い想像を払拭するように仁は首を振った。

「それで、大毅さんは何か言っていましたか?」

「仁が来たら、次の週末には自分から連絡をいれるから心配はしないでくれ。そう言っていたよ」

仁はホッと胸をなでおろす。
「そうですか。よかった」

「自分を取り戻しに来たって言っていたな」

「自分を?」
西ノ宮叶星ではなく、自分を?

「相変わらず面白いな、大毅は。昔から変なところが不器用だ。初恋に振り回されて、自分を見失ったってな。そんなにあからさまだったのか? 大毅の行動は」

「はい。まぁ、誰が見てもわかるほどに」

師匠は、アッハッハと声を上げる。

「で? お前はどうする。すぐ帰るのか?」

「いえ、一泊させてください」

大毅がいてもいなくても最初からそのつもりで来た。