東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

笑っていれば人形のように可愛いのに、ニコリともせずに口をへの字にして睨むような顔をしているのが可笑しくて思わずクスッと笑う。涙を拭いながらの泣き笑いだ。

「可愛い」

しばらくそのまま見つめたあと、叶星は気を取り直して立ち上がり、テーブルの上で花を活けた。

今は夏。毎日水を変えて、もっても一週間だろう。
早く帰ってきてと願いながら、一本ずつ思いを込めて叶星は花瓶に花を挿した。

マンションに置いてきてしまった誕生日プレゼント。
――ネクタイは、いつか渡せるだろうか。

花が活け終わると、叶星は大毅に電話をかけて留守電にメッセージを録音した。

「いま、副社長の部屋でお花を活けました。この花が枯れる前に帰ってきてくださいね。

お誕生日、おめでとうございます」