彼が怒るのは当然なのかもしれないが、理由の半分以上は自分の責任ではないかと思った。
――姿を消すことになった理由の全てを、私は夫人に押し付けた。
全部夫人が悪い。私は悪くない。
心のどこかで、彼にそう思ってほしかったのかもしれない。
彼と離れたくなければそう言えばよかったのに。
なにもしないで、ただ逃げた。こうなることを予想できなかった自分の浅はかさが情けない。
その思いからか、叶星が頭を下げる角度は自然と深くなった。
「とりあえず、座りなさいな」
精神的に疲れているのだろう。夫人の力のない声に、申し訳なさが増してくる。
「――はい」
「草むしり大変だったでしょう? あれは腰が疲れるのよね」
「え?」
叶星は思わず顔を上げた。
「やったことが、あるん、ですか? 草むしり」
東堂夫人はクスッと笑う。
「もちろん、あるわよ。いまでも、ほんの時々だけれどやってみるわ」
――姿を消すことになった理由の全てを、私は夫人に押し付けた。
全部夫人が悪い。私は悪くない。
心のどこかで、彼にそう思ってほしかったのかもしれない。
彼と離れたくなければそう言えばよかったのに。
なにもしないで、ただ逃げた。こうなることを予想できなかった自分の浅はかさが情けない。
その思いからか、叶星が頭を下げる角度は自然と深くなった。
「とりあえず、座りなさいな」
精神的に疲れているのだろう。夫人の力のない声に、申し訳なさが増してくる。
「――はい」
「草むしり大変だったでしょう? あれは腰が疲れるのよね」
「え?」
叶星は思わず顔を上げた。
「やったことが、あるん、ですか? 草むしり」
東堂夫人はクスッと笑う。
「もちろん、あるわよ。いまでも、ほんの時々だけれどやってみるわ」



