東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

間近で、しかも正面から見る彼は、わかっていても胸を打たれるほどに整った綺麗な顔をしていた。

口元に浮かべた優し気な笑み。
長い睫毛が縁取っている涼やかな目元には、ほんの小さな泣きボクロ。

――なんて素敵な人。

思わず感心して見惚れそうになったところで、ふいに例の言葉が頭をよぎった。

『鏡を見て出直せよ』

叶星は慌てて視線を落とす。

――外見はどうあれ心は鬼。騙されない騙されない。

「三十分しか時間がないので、早速始めようか」

「はい。では失礼します」と、叶星はテーブルの上にボイスレコーダーを置いてスイッチを入れた。
録音しておけば簡単なメモだけを取っておけばいい。

「早速ですが、いまという時代を生きる女性について、副社長はどう思われますか? たとえば十年前と比べてとか」

用意してあった通り、そのまま質問をする。