東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

「反対もなにも、あの女の子は大毅のことなんて別になんとも思ってないだろう? 大毅があの子を好きなだけで。小百合が言うには、その彼女に頼まれて場所を提供しただけらしいが」

「え?」
黒崎と仁は思わず顔を見合わせた。

思いもよらなかったからだ。

ふたりとも、当然のように彼女も彼と同じ気持ちだと思っているし、疑ったこともない。

「違うのか?」

沈黙の中、駿がクスクスと笑い出した。
「そうなの? 兄さんも可哀想になぁ、家出するほどぞっこんで初恋なのに片思いなのか」

「アハハ。いや、まさかそれはないですよ」
仁は笑ってそう答えたが、内心首を傾げた。

――でもどうだろう?
大毅の気持ちに疑いの余地はないと言い切れる自信はあるが、彼女のほうは?

『なんだか、いじらしい耐える女みたいじゃないですか。私そういうの、すごくイヤなんです。別に副社長と結婚したいなんて思ってないのに』