東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

「イヤっていうか、あ、あの、ここですと、お友だちを呼ぶわけにもいかないですし。せめてひと月とか? あ、そうそう、大毅さんのお見合いが済むまでとか」

――そうだ。副社長なんか、さっさと結婚しちゃえばいいんだ。
悔し紛れに叶星は本気でそう思った。

全くもって忌々しい。

「そうねぇ、わかったわ。じゃあひと月ということにしましょう。ひと月もあれば大毅の縁談もまとまるでしょうし」

「はい。ではそれまでの間、よろしくお願いします」

「どうぞ、召し上がって。今日、涼花流のお稽古があってね、お土産に頂いたの」

「美味しそうですね、いただきます」

――そうですか。

ひと月もあれば縁談もまとまりますか。
そしてお見合い相手のところで頂いたお菓子を出すわけですか。
随分サラリと言ってくれますね。
魔女めー、そっちがそう出るなら負けないわ。

クソォーと心で拳を握りつつ、叶星は焼き菓子を頬張った。

「んー、美味しいです~」
東堂夫人は上品に紅茶を飲みながら、満足そうに頷いた。