東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

「東堂と言います。少しお話できるかしら」
その女性は涼花流のワークショップで見たあの、彼によく似た美しい夫人だった。

迎えに下りたほうがいいのだろうか。それともとりあえず着替える? 部屋は片付いているから問題ないとして、問題があるとすれば何?

息を呑んだまま固まっていると、画面から夫人が消えた。

「あ、ど、どうしよう」

とりあえずロビーの鍵を解除して玄関の前で待つことにしたが、混乱で眩暈がする。

――どうして夫人が来るの?! なんで?

まず考えられるのは、例の涼花流の令嬢と大毅との婚約の件。
次に考えられるのは、婚約とは関係ないが大毅の件

「えっと、あとは、あとは?」
どんなに考えたところで大毅のことの他に用事があるはずはないとあきらめた時、夫人が到着した。