東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

次の日も仕事なのだからと食事だけで帰ればいいものを、繋いだ手を引かれるまま部屋にまで行ってしまったことは、言い訳の言葉すら浮かばない。

――もしあの時、彼に付いていかなければ。彼はあの広いベッドで、独りで寝たのだろうか。

スイートルームの驚くほど大きなベッド。

『出張中、俺がいなくて寂しいか?』
彼はそう囁いた。

寂しくないと答えたら、押し倒されて。
そうされたくて反抗しているわけじゃないはずなのに、結果的には同じことなのがなんだか悔しい。

いつも思っている。
今度こそ突き飛ばしてやろう、今度こそもっと強く言ってやらなくちゃって。

そう思うのに、実行には移せない。

どうしてだろう。

――あの泣きボクロがいけないんだ。
あの小さな泣きボクロをつけた彼の、蕩けるような甘い視線が悪いんだ。

見なければいいのに、どうして見ちゃうんだろう?

いやいやそうじゃない。