東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

――というわけで。
さて、今朝はどんな様子かな。

ちらりと見たのは左手に持っている、東堂夫人から預かった西ノ宮叶星に関する調査報告書。

興味深々に口元を歪めながら、黒崎は副社長の執務室をノックした。

「失礼します」

「おはようございます」

「おはよう」

彼はいつもと変わらない。

まずはと今日一日の予定を確認し、黒崎は彼のデスクの上に封書を置きスッと差し出した。

「先日頼まれた調査報告書です」

すると、彼はクスッと笑って、そのまま封筒を押し返した。

「サンキュー。でももう必要なくなった」

「遅かったですか?」

「ああ。だからといって、いつなら良かったのか。それは俺もわからないけどな。とりあえず今は必要ない。処分しておいてくれないか」

「わかりました」