東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

「なにがきっかけで彼女の調査をしたのですか?」

『ああ、大毅がスポーツクラブに行き始めたからよ』

「スポーツクラブ?」

『知らなかったの?』

「はい、聞いていませんでした」

『あの子には呼べばいつでも来てくれる専任のインストラクターがいるし、家にはトレーニングルームもある。だからそんなところに行く必要なんてないのに変でしょう? なんとなく気になって、警備員を同じジムに通わせた。驚いたわ、そのジムは個室でパーソナルトレーニングを受けられるようなところじゃないんだもの。そこから、彼女に辿り着いたわけ』

「わかりました。ありがとうございます。では」

電話を切った黒崎は、眉を潜めた。

――嘘だろ?

スポーツクラブといえば。つい最近、彼から話を聞いていた。

『そこの社長と話をする機会があって、シャワー室のアメニティを置いてくれることになった。まぁ小口だけどな』

考えてみれば妙だった。
このところ仕事中は行動を共にしているのに、一体いつそんな機会があったのか。