女嫌いは相変わらずだし、三十代のうちは結婚を考える気もないのではないか。そう思っていたので夫人の愚痴をただ黙って聞いていた。
それから一か月後にこんなことになるとは。
夕べ、彼は彼女と食事に行って家まで送り届けた。なのに部屋にあげてもらえなかったと嘆く。
ということは、普通に考えて彼女に好意を持っているということだろう。
彼女のほうは彼をどう思っているのだろうか?
そして夫人はといえば、彼女について否定も肯定もしていない。
――どうなることやら。
ため息をついて、ふと黒崎は気づいた。
夫人は一体いつ、西ノ宮叶星の存在に目を付けたのだろう?
瞼を閉じて考え込んだ後、思い切ったように顔をあげた黒﨑は、再びスマートホンを手に取った。
ルルルと呼び出し音が三回鳴ったところで『はい』と柔らかい声がした。
「黒崎です。すみません。ひとつだけお聞きしたいことがありまして」
『なにかしら』
電話をかけた相手は東堂夫人だ。
それから一か月後にこんなことになるとは。
夕べ、彼は彼女と食事に行って家まで送り届けた。なのに部屋にあげてもらえなかったと嘆く。
ということは、普通に考えて彼女に好意を持っているということだろう。
彼女のほうは彼をどう思っているのだろうか?
そして夫人はといえば、彼女について否定も肯定もしていない。
――どうなることやら。
ため息をついて、ふと黒崎は気づいた。
夫人は一体いつ、西ノ宮叶星の存在に目を付けたのだろう?
瞼を閉じて考え込んだ後、思い切ったように顔をあげた黒﨑は、再びスマートホンを手に取った。
ルルルと呼び出し音が三回鳴ったところで『はい』と柔らかい声がした。
「黒崎です。すみません。ひとつだけお聞きしたいことがありまして」
『なにかしら』
電話をかけた相手は東堂夫人だ。



