東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

今度こそ驚きを隠せなかった黒崎は、一瞬ハッとして目を見開き、息を呑んだ。
今の話は西ノ宮叶星のことだったのか。


「わかりました」



執務室を出た黒崎は、扉を閉じるとそっと溜め息をついた。

――西ノ宮叶星を調べる?

どんよりとした得体のしれないものが気を重くする。

身辺調査そのものに抵抗があるが。相手が普通の女性となれば尚更だ。
犯罪者でもないのに自分が密かに調べられていたと知ったら、誰でも嫌な気持ちになるだろう。

でも彼は御曹司だ。
性善説がまかり通る世界にいるわけではない。魑魅魍魎が姿を変え、隙を狙ってやってくる。

もしも大毅が自分の感覚のみで判断し、無条件に相手を受け入れようとしたなら、それは危険だと全力で止めなければならない。

身辺調査は必要悪だ。