東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

驚いたが、黒崎は努めて平静を装う。

「はい」

「普通、あがっていくように言うよな? それが礼儀ってもんだろ」

女嫌いの彼からデートの話? しかも、まさかと思うが、つれなくされて怒ってる?
ますます驚いたが、感情が表にでないよう堪えた。

「どうでしょう。初めて会う男なら警戒して、誘わないほうがむしろ普通じゃないでしょうか」

「警戒?」
それは心外だといわんばかりの怪訝そうな顔で黒崎を振り返った彼は、首を傾げる。

「予定されていたことなのかどうかにもよるでしょうし」

「どういうことだ?」

「急なら部屋が散らかっているとか、なにか理由があるのかもしれませんからね」

瞼を伏せデスクを見つめて束の間考え込んだ彼は、納得したのかもしれない。黒崎を見つめてゆっくりと頷いた。


「西ノ宮叶星のことを調べてくれないか。実家の両親は何をしているか、生い立ちなど」