「ふ、副社長?」
大毅は自分でも気づかないうちにいつの間にか車から降りて、気がつけば西ノ宮叶星の隣に立っていた。
目の前にあるのは寿司屋の暖簾。
叶星は今まさに扉を開けようとしていたところだった。
「入らないのか?」
わかりやすいくらい動揺して口をパクパクさせている西ノ宮叶星の腕を掴み「ほら」と半ば強引に促して中に入る。
「ちょ、ちょっと」という叶星の抗議の声は、威勢のいい「いらっしゃいませ」にかき消された。
ご予約のお客さまですかと聞かれ、彼女を振り返るとプルプルと左右に首を振る。
「ではこちらでよろしいですか?」と勧められたので、予約なしでも席につけたが、それがたまたまラッキーだったのかどうかはわからない。
「酒は?」
「副社長はどうするんですか?」
「冷酒とつまみでももらうか」
「じゃ、私も同じで」
借りてきた猫のようなか細い声に、思わず笑ってしまう。
大毅は自分でも気づかないうちにいつの間にか車から降りて、気がつけば西ノ宮叶星の隣に立っていた。
目の前にあるのは寿司屋の暖簾。
叶星は今まさに扉を開けようとしていたところだった。
「入らないのか?」
わかりやすいくらい動揺して口をパクパクさせている西ノ宮叶星の腕を掴み「ほら」と半ば強引に促して中に入る。
「ちょ、ちょっと」という叶星の抗議の声は、威勢のいい「いらっしゃいませ」にかき消された。
ご予約のお客さまですかと聞かれ、彼女を振り返るとプルプルと左右に首を振る。
「ではこちらでよろしいですか?」と勧められたので、予約なしでも席につけたが、それがたまたまラッキーだったのかどうかはわからない。
「酒は?」
「副社長はどうするんですか?」
「冷酒とつまみでももらうか」
「じゃ、私も同じで」
借りてきた猫のようなか細い声に、思わず笑ってしまう。



