さて、真面目に運動しようと気持ちを切り替えてストレッチを終えた時だった。
「いたのか」
という声に振り返ると、
「ヒェ?!」
そこに仁王立ちの東堂副社長がいた。
「ひぇ、ってなんだ。お前は蛙か」
「あ、す、すみません。ビックリし過ぎて」
全身に漂うイケメン感。
トレーニングウェアまで着こなすとは流石としか言いようがない。
見れば、彼の斜め後ろで頬を染めた女性スタッフがドギマギしている。
「じゃ、私はこれで」と、叶星は立ち上がってその場を離れようとした。
すると彼は、人差し指は叶星に向けながら「彼女に説明してもらうから大丈夫ですよ」などと、スタッフに言っている。
あきらかに落胆した様子のスタッフは、しょんぼりと肩を落として行ってしまった。
「ちょ、ちょっと? え?」
「というわけだ。説明してくれ」



