だからあえて女の子を突き離し、冷たくしたのだ。いつしかそれが板につき、それでこそ男だと思い込んでいたのだろう。
懐かしい思いで、仁は幼少期を振り返った。
「そうしないと、馬鹿にされましたからね。子供ながらにそれが悔しかったし」
「変わった理由はなんだ?」
――それは。
全てを無くした今ならわかる。
「多分、恋したんですよ」
「恋? お前が?」
「それを認められなかった。代わりに他の女で誤魔化そうとしてたんじゃないかなぁ」
もし、あの頃から素直になっていれば違った結果になっていたのだろうか。
いつか、親友ではなく恋人になるはずだった彼女。
でももう、そんな未来は来ることない。
くすぶる後悔を胸に初恋の人を頭に浮かべ、仁は静かにグラスの中の氷を見つめた。
「センパイは、恋したことないでしょ?」
「あるわけないだろ」
懐かしい思いで、仁は幼少期を振り返った。
「そうしないと、馬鹿にされましたからね。子供ながらにそれが悔しかったし」
「変わった理由はなんだ?」
――それは。
全てを無くした今ならわかる。
「多分、恋したんですよ」
「恋? お前が?」
「それを認められなかった。代わりに他の女で誤魔化そうとしてたんじゃないかなぁ」
もし、あの頃から素直になっていれば違った結果になっていたのだろうか。
いつか、親友ではなく恋人になるはずだった彼女。
でももう、そんな未来は来ることない。
くすぶる後悔を胸に初恋の人を頭に浮かべ、仁は静かにグラスの中の氷を見つめた。
「センパイは、恋したことないでしょ?」
「あるわけないだろ」



