東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18

叶星は最近、料理はほとんどしていない。
朝のトーストとサラダくらいは用意をするが、それを料理とはいえないだろう。

台所に立つのは嫌いなわけじゃなかったが、コンスタントに作らないと食材を無駄にすることになる。

それに、和食でもイタリアンでもプロが作った食事のほうが、確実に美味しい。
栄養のバランスを考えながらメニューを決めればいいのであって、外食だから不健康ということはないのだ。

なにしろ食費には困らないので、日々の外食が一番の楽しみになっていた。


暖簾をくぐり、いらっしゃいませという声に迎えられて中に入ると、予想以上に中は客で混んでいる。

自分を差し置いて、贅沢ねぇ皆さんたら、と心で呟いた。

「ひとりなんですけど、大丈夫ですか?」

「ええ、大丈夫ですよ。どうぞこちらに」

中居さんの案内で進むと、

「あっ」