カメラを向けると咲良がそこにいるような気がする。 全然違う人なのに、全員が咲良にみえてしまう。 そんな俺をそばでみていたから、親は俺に写真をやめろといった。 わかってる。 俺のためだっていうことを。 でも、約束したんだ。咲良と。 まだ子供だった俺たちは指切りをした。 「必ず、プロのカメラマンになってね。わたしは、凛斗くんの隣でずっと笑ってるから」