「いったでしょ?凛斗の前で絶対笑うって。いなくならないって約束するって」


約束守るよ。

咲良みたいに突然いなくなったりしない。

なにがあっても凛斗と一緒にいるって決めたんだから。



「咲良が死んだのも、わたしがこうなったのも、凛斗のせいじゃないから」


暗い表情の凛斗はお母さんみたいに自分を責めているようにみえた。

誰よりも優しい人だから。




「ナナ」

「ん?」

「ナナが倒れた日、生徒たちにばれたよ」

「そっか。最悪な形でばれちゃったな」


やっぱり。周りも怒るだろうな。

わたしだって隠し事されるの嫌いだし。

というか制服も着てたしいろんな人にばれてそう。

隠し通せるものなら、卒業するまでのあと5ヶ月くらい隠しておきたかった。