「わたしはどの写真も好きですけど、やっぱりこの写真が好きです」
そういって千夏ちゃんがみせてくれたのは俺とナナと藤森先生が笑っている写真だった。
たしか藤森先生がまた変なことをいって笑わせてきて、久々に腹を抱えて笑ったときだ。
「めっちゃ笑ってるね。でも自然」
「そうなんです。なんかわたしも勝手に手が動いたんですよね。これは撮らないとと思って」
「なんかプロみたいだね」
「ええ。そんなことはないんですけど。でもこの合宿にいって改めて思いました。わたし写真撮るの好きだなって」
「わかる。わたしもカメラなしの生活考えられないな」
「2人ともありがとう」
「「？」」
盛り上がってた2人は俺のほうをみて不思議そうに首を傾げた。
