「そんな俺がどうしてこんなに変われたのか知りたくないか?」 質問しているけれどそれはもう聞いてほしいといっているようなもんだ。 「知りたいです」 「ある人に出会ったんだ」 「ある人?」 「ああ。そして俺の今の奥さんでもある」 「なんか素敵ですね」 「それが出会いは最悪だったんだよ。全然素敵じゃなかった。むしろ最悪だった」 「そうなんですか?」 ずっと前を向いている藤森先生の表情は、そのときの様子を思い出しているのか少し苦笑い。