「ごめんね。成功できるのは一部の人とか、趣味程度にしなさいとか。全部凛斗のためだと思っていったけれどそれが逆に凛斗を苦しめていたわよね。昔から凛斗がカメラをずっと手にしてるのを見てきたはずなのに」

「俺のほうこそごめん」


母さんや父さんは俺が撮れなくなった理由も全部知ってて、そのうえで反対してくれてるってわかってたし、親として子供にはやっぱりちゃんとした道を歩んでほしいと思ってるんだろうなっていうのもわかってた。



「また家でも写真撮ってちょうだい。お母さんやお父さんより上手なんだから」

「・・・うん。ありがとう。俺頑張るよ」

「凛斗に撮られても恥ずかしくないごはん作らないとね」


母さんはそう冗談をいって笑った。


いつか母さんと父さんにアルバムをプレゼントしよう。

だいぶ期間はあいてしまったけれど、小さいころに撮っていた写真も含めて。

いつかその写真をみながら思い出を振り返れるように。


それとちゃんとカメラマンになること、成功すること。


応援してくれる人の期待に応えられるような、そんな人になりたいと思う。