「ナナはどうして、モデルになったの?」 そうやって凛斗が質問してくれたことが嬉しかった。 私に少しでも興味を持ってくれたのかもしれないって思うと嬉しかった。 だからわたしも本音で答えた。 今はだいぶモデルの仕事が嫌だという気持ちも薄れたけど。 そしてその気持ちが薄れれたのは、まぎれもなくあなたのおかげ。 「それでも、えらいよ。ナナは、すごい」 そういってほめてくれる凛斗の顔はすごく優しい。 わたしの腕がよかったらこの顔をおさめたかったな。