本来の葵は、明るく前向きで何にでも挑戦する積極的な性格だった。

時間(とき)が動き出した葵は、2年を無駄にしないように、自分磨きを始めた。

そんな忙しい日々を送る中、仕事終わり久しぶりに真子と飲みに行く。

「「かんぱ~い」」

「葵、最近忙しそうだね。すごく魅力的になったし。会社の男共が大騒ぎしてるわよ」

「今までの時間を取り戻そうと思って、色々な習い事始めたの」

「料理教室に通ってるんだっけ?」

「うん。料理教室と英会話教室と後は資格を取る勉強をしてるの」

「凄いね。前向きになって輝いてるよ」

「ありがとう。長い間真子には迷惑掛けたよね」

「そんな事ないよ。葵は被害者だったんだから。でも、いいキッカケで前向きになれて良かった。蒼のお陰だね」

「うん。あんなにウジウジしてたのが嘘みたいに晴れやかで。もし、蒼さんの気持ちが2年で変わってしまってても、感謝しかないよ。でも、後悔だけはしたくないから、ガッカリされない様に努力はしてるの」