こう、なんていうか、ものに例えるとするならば、
───まるで、ビー玉みたい。
私は今まで黒いビー玉にはお目にかかったことはないけど、先輩の瞳はそのくらい透き通って見えて、本当に綺麗。
距離が近いのも忘れて、先ほどのようにもう一度先輩の瞳をじっと見つめた。
「……俺の瞳は、そんなに綺麗か?」
暖かい風と共に低くて心地よい先輩の声が耳に届く。
「…へ、あ…えっと、はいっ…。先輩の瞳は、私が今まで出逢った人の中で一番黒くて美しいですっ」
それはもう、黒くて美しい瞳選手権なんてものがあったとしたら、間違いなく優勝するレベル。
まあそんな選手権、絶対ないと思うけどね。



