カタカタカタ…

生徒会室にはパソコンの音が響く。
委員会に年間行事
生徒会は華やかに見える一方、雑用係の様で教師達から仕事を押し付けられる。
おかけで今日も遅くまで書類整理で忙しい。

「綾戸会長ー」

「綾戸で良いよ。同級生だろ」

「でも、生徒会長でしょ」

「なら、碧斗副会長」

「もうー」

「くくっ…ははっ」

「笑わないでよ」

そんな、くだらない話をしているだけで
幸せと感じる。
碧斗と一緒だからか…

俺は棚から書類を取ろうと背伸びをした。
棚は自分より高くて届かない。

「取ってあげるよ」

碧斗はそう言うと書類を取ってくれた。

「ありがと」

「うん」

そしてまた作業に戻る。

「な、なぁ碧斗」

「なに?」

「い、嫌何でもない」

「そお?」

また、言えない。
どうしてもこの言葉を言えない。

たった【好き】の二文字、一言。
近くに居るのに、ずっと傍に居るのに…
モヤモヤして碧斗の事が忘れられなくなる。
頭の中が碧斗でいっぱいで幸せだ。

【ずっとこの時間が続けば良い】