次の日ー。
 あたしは、S1店に行こうと、準備をしていた。
 そのあたしに、M君から、limeがきた。
 「おはよう。
何してるの?
仕事?」
「(げっ!!)
(こんな時に、連絡来るなんて…。)
(どうしよう…。)
(正直に言うべきか、言わざるべきか…。)
(どっちにしろ、営業されるよね…。)
(めんどくさいなぁ…。)
(何て返信しよう…。)」
 悩んだ末、どこの店に行くと言わず、正直に言った。
 「他店に行く準備中。
(営業されるよね…。)」
「なんで、えりちゃんは、他店に行くの?」
「(「ちゃん。」?!!)
(ちゃん付け?!!)
(あたし、かなり、年上…。)」
 ちゃん付けには、驚いた。
 「(返信…、どうしよう…。)
(素直に顔つなぎと言うか…。)
(いや…、ちょっと、おもしろく言ってみよ。)
172㎝のわんわんが欲しいから。
(何て返ってくるだろう…。)」
 ちょっと、わくわくした。
 「ちょうど良かった!!」
「(ちょうど良かった…?)
何が?」
「俺174!!」
「(2㎝もプラスじゃんっ!!)
(どこが、ちょうど良いの?!!)
で?」
「わんわん!!」
「(ぶっ!!!)」
 思わず、吹き出してしまった。
 「何それっ!!!」
「かわいいでしょ?」
「かわいい、かわいい。」
「ホント?!!
えりちゃんが喜ぶなら、俺、わんわんになるよ?」
「(また、ちゃん付け…。)
ホント?」
「ホント!!
わんわん!!
他店に行かないで!!
わんわん!!」
 あたしは、大爆笑。
 「分かった。
行くの止めた。」
「ホント?!!
これで行ったら、俺、いじけるよ?」
「行かないって!!!」
「やったぁーー!!
じゃあ、今日は、俺とlimeしよ?
忙しくなるまでだけど…。」
「(lime?!!)
(営業してこないの?)
(何…、こいつ…。)
いいよ。
limeしよ?」
「うん!!」
 M君と、他愛のないlimeのやり取りをしていると、Yちゃんからの質問を思い出した。
 あたしは、その質問をM君にぶつけた。
 「ねぇ、S2って、永久指名?」
「そうだよ。」
「じゃあ、次行ったら、本指?」
「次来て、俺を指名したらね。」
「そっか。
(Yちゃんにlimeしておこう。)」
「なんでそんな事聞くの?」
「いや…、友達がね…。
送りの人と違う人にしようか悩んでて…。」
「そうなんだ…。」
「うん。」
 この日は、この会話だけで終わった。