黒い桜の花は、散ることしか知らない(上)

 数日後ー。
 あたしは、Mちゃんに電話した。
 電話するのは、19日の朝以来だった。
 あたしは、明るく、電話した。
 「ヤッホー!
元気?
今日、ランチとかどう?」
「いいね。
パスタ食べようよ。」
「いいよ。
じゃあ、パスタ屋に行くね。」
「OK!
じゃあ、12時に、パスタ屋で。」
「了解!」
 あたしは、12時前に、パスタ屋に向かった。
 Mちゃんと合流し、パスタ屋に入った。
 menuを見て、それぞれ、パスタを注文し、待っている間に、Mちゃんが、話し始めた。
 「あの日(19日)、本当に、ありがとう。
旦那が、姑に対して、あそこまで言ってくれたのは、初めてだったの。
それも、一緒に出てくれたのも…。
ホントは、何度か、家族4人で、出て行こうと思っていたの。
でも、その度に、旦那の腰が重くなって、断念してた…。
本当に、感謝しても、しきれない。」
「そんな…。
何もしてないけど…。
(ただ、ノベルティ返してもろうとしただけだし…。)」
「ううん。
感謝よ。」
 その時、Yちゃんから、limeがきた。
 「今、何してるの?」
「Mちゃんとランチしてる。」
「Mちゃんと?!!」
「うん。
どうかした?」
「いや…、Mちゃん、「えりとは、二度と、会わない。」って言ってたのに…。」
「えっ…?」
「「家族をめちゃめちゃされた!」って言ってたの。」
「えっ?
あたしには、「感謝してる。」って…。」
「えっ?!
どういう事?!」
「分からない…。」
 あたしとYちゃんは、訳が分からなかった。
 そして、Yちゃんが、「これから、Mちゃんに電話するわ。」と言って、Yちゃんは、すぐに、電話した。
 Mちゃんは、電話がかかってくると、「ちょっと…。」と言って、外に出た。
 帰ってくるり、聞いてもいないのに、Mちゃんは、話し始めた。
 「さっきの電話、警察だった。」
「警察?!!
何かあったの?!!」
「うーん…。
何かあったかって言うと…。
長女が、落とし物を警察に、届けたみたいで、そうした場合、保護者に連絡がいくことになってるんだって。
で、連絡がきたの。」
「へぇー…。
そうなんだ。
(そんなことある?)
(聞いたことないんだけど…。)
(Yちゃんからの連絡って、素直に言えば良いのに…。)
(何かあるのかな…?)」
 あたしは、モヤモヤしていた。
 すると、Mちゃんが、話し始めた。
 「実はね…。
19日の夜、Yちゃん、Kちゃん、Yちゃんの知り合いの飲み会に、私も参加させられたの。
その日の朝、えりちゃんと話してから、Yちゃんと電話したの。
そしたら、「過呼吸になった、Yちゃんを置いて帰って、Kちゃんに迎えに来てもらった。」って言って、えりちゃんの話しと違うと思って、飲み会に参加したの。
Yちゃんの嘘を聞く為に。
その為に、えりちゃんの悪口を言って、会話をしてたんだけど…。
やっぱり、Yちゃんは、嘘を付いてた。
だから、Yちゃんの言うことを、信じなくなったの。」
「そうだったんだ…。」
「うん。
それと同時に、えりちゃんを守ろうと決めたの。
だから、何でも頼って欲しい。」
「Mちゃん…。」
 あたし達は、また、仲良くなった。