黒い桜の花は、散ることしか知らない(上)

 10月ー。
 「(色をかけるとしたら、そろそろか…。)」と思っていた。
 「(Y君とMはない。)」と確信していた。
 かけても意味がないから。
 すると、Yちゃんから、limeがきた。
 「A君が…A君が…。
A君が、壊れたっ!!」
「(やっぱり、仕掛けてきたか…。)
どうしたの?」
「A君が、「Yちゃん(ウチ)のこと好きだ。」って…。」
「(はい、きたーーーーーっっ!!)
(色、確定ー!!)
(まっさか、かける頃と思った時に、かけるなんて…。)
(わっかりやすぅーーーー!!)
(Yちゃんに、「色だ。」って、言うべきかな…。)
(いや、あたしの事、信じないだろうなぁ…。)
(黙っておこう。)」
 あたしは、黙っている事にした。
 それは、色をかけられてる人に、「色だよ。」と言っても、信じてもらえないから。
 「(まぁ、地獄を見るのは、Yちゃんだし…。)
(借金まみれには、されないでしょ。)
(「借金出来ない。」って言ってたから。)
(Aなら、計算するでしょ。)
(夜長いんだし。)
(Mとは、違う。)」
 こうして、Yちゃんは、色をかけられた。