急に真剣な顔で、真っ直ぐ瑞樹が見つめるから、一瞬、私は止まってしまった。


「え︎、今日するわけ︎!?」

「うん。今がチャンスかなって。フリーみたいだし」

「本当にあいつでいいの?瑞樹にはもっといい男いるよ?あいつ付き合ったって女の子といるよ?耐えれるの?」

瑞樹をおもいとどまらせるように、あいつの嫌な部分を次々と話す。


「別にいいよ。それがあの人の性質みたいなものだし。幸い私あんまり嫉妬とかはしないタイプだから」

ツンとした顔でさらっと言ってのけるこの子は本当に凄いと思う。


もうわたしと恋愛経験が違うと言うかなんと言うか……いや、それよりも心が広いのか?


「頑張れ」

そう言うけれど、私は知っている。