「じゃあ、入ろっか」


入場券を買って、入り口のゲートをくぐると、まるで別の世界に来たかのように、ウサギが風船を配って、ピエロがジャグリングをしている。


子どもの頃に戻ったみたいで、テンション上がるなぁ。


「何から乗ろう?」

「観覧車かな!」

思わず私が聞くと、瑞樹が楽しそうに答える。


「それ最後に乗るものでしょ」
「それ最後に乗るもんだろ」


ツッコミがかぶったのは……私とアイツ。


何となく気まずくて、目を逸らす。


「仲良しねー」

瑞樹はそんな私達を見て嬉しそうだ。