「無理無理無理!!王子が相手なんて緊張するし!!」

「大丈夫だって。奏多くんちゃんと話してくれる人でしょ」


「いや……そうだけど」


奏多くん…かぁ。

1年の頃にクラス一緒になったことあるけれど、必要事項ぐらいしか喋ったことはない。


まずあの人、部活で忙しくてダブルデートとか、そういうことはしない人かと。


「楽しみだなぁ」

瑞樹が嬉しそうにしてるから……まぁ良かったけど。


上手く喋れるかとか、気まずくならないかとか、そんなことを考えているうちに、すぐ日曜日はやって来た。