「わざとギリギリに言ったでしょ」

「あ、バレた？」


「あーもう。分かった、分かったから。瑞樹には降参。ただし日曜日だけね。最初で最後の1回」

「やったぁ！楽しみ」


「はぁ……」


少し憂鬱だ。

アイツと一緒でうまくやり過ごせるか。


「そういえば、もう1人の男子って誰なの？私そんなコミュ力高くないんだけど」


「奏多くん」

「か……奏多くん！？」


奏多くんって、隣のクラスであの王子様で有名な……。