- S I D E 菜 々 香 -

明日は土曜日なので、尚の家に泊まりに来た。

菜「瑠香さんこんばんわ」

瑠香さんは、以前紹介したが尚のお母さんだ。

瑠「菜々香、いらっしゃい

ゆっくりしていってね。」

菜「ありがとうございます」

尚「先部屋に行ってて〜」

菜「りょーかい」

尚の部屋、久々に来たな〜

私はいつもの定位置だったソファに座った。

『♪〜♪〜』

ボリュームを小さくして音楽を聴き始めた。

ガチャッ

尚「お待たせ〜」

尚は、飲み物を持ってきたらしい。

尚「はい、飲み物。」

菜「ありがと」

菜「…ねぇ、尚。」

尚「ん?」

菜「今日の桜の頭痛ってさ……。」

尚「あぁ…俺も思った。

多分…酷くなってきているのかも。」

菜「だよね…。

でも、もう2ヶ月切ってるんだよ!?

早く手術しないと…死んじゃうんだよ!?

それでいいわけ?!」

尚「いいわけねぇだろ!」

ガコッ

私と尚はその物音がした方に勢いよく振り返った。

菜尚「「!?」」

陽「…今の…

どういう事だ?」

菜「陽…。」

尚「あぁ、俺のじいちゃんの事だよ。」

陽「嘘言うな!!!!」

滅多に大声を出さない陽が出すなんて…

陽「…わりぃ。

話、聞いちまった。

どういう事なんだよ…。」

菜「…陽、黙っててごめん。

わかったよ。全てを教えるよ。」