染谷先生に抱っこされたままのなつみちゃんとそのまま処置室へ向かう。
なつみちゃんは怖いのか、染谷先生の肩口に顔を埋めている。
ナースステーションの奥にある処置室にはすぐに着いてしまって、ベッドに降ろされたなつみちゃんはビクリと肩を揺らす。
「じゃあ、少し用意するから上のお洋服脱いで寝っ転がって待っててね。」
「…うん」
なつみちゃんが寝っ転がったのを確認してから、検査部位だけ穴の空いたシーツをかける。
そして、このままでは少し寒そうなので、足元にタオルケットをかける。
その間に、染谷先生も道具の用意が整ったようだ。
「なつ、こっちは準備出来たよ。もうやれそう?それとも、少し心の準備必要?」
「……待って」
「うん。わかった。じゃあ、気持ちが落ち着いたら教えて。」
染谷先生はそう言うと、ベッドサイドに持ってきた椅子に座ってゆっくりなつみちゃんの背中を摩った。
数分しても、なつみちゃんは口を開かない。
見るに、怖くて言い出せない感じだ。
それを察したのか、染谷先生が声をかける。
「なつ、時間経てば経つほど余計に怖くなっちゃうんじゃないかな。もうそろそろ、頑張れる?」
「………」
「まだ無理そう?」
「………」
なつみちゃんは涙目になりながら、小さく口を開く。
「…ひろくん、抱っこして」
「抱っこ?…いいよ。」
染谷先生は優しい表情でなつみちゃんを抱き上げる。
なつみちゃんの手は、怖さからかさっきよりも震えていて、見てて胸が痛くなってくる。
「なつ、検査終わったらご褒美に、売店になつの好きなアイス買いに行こうか。」
「……うん」
「なつはイチゴ味が好きなんだっけ、イチゴ味のアイス売ってるかな。」
「……うん」
染谷先生は、ずっと優しい表情でなつみちゃんの背中をぽんぽんと撫でる。
「…痛い検査でごめんな。すぐ終わらせるから、ちょっとだけ頑張ろうな。」
……コクン
数分、先生はなつみちゃんを抱っこしたまま声をかけ続けた。
なつみちゃんは怖いのか、染谷先生の肩口に顔を埋めている。
ナースステーションの奥にある処置室にはすぐに着いてしまって、ベッドに降ろされたなつみちゃんはビクリと肩を揺らす。
「じゃあ、少し用意するから上のお洋服脱いで寝っ転がって待っててね。」
「…うん」
なつみちゃんが寝っ転がったのを確認してから、検査部位だけ穴の空いたシーツをかける。
そして、このままでは少し寒そうなので、足元にタオルケットをかける。
その間に、染谷先生も道具の用意が整ったようだ。
「なつ、こっちは準備出来たよ。もうやれそう?それとも、少し心の準備必要?」
「……待って」
「うん。わかった。じゃあ、気持ちが落ち着いたら教えて。」
染谷先生はそう言うと、ベッドサイドに持ってきた椅子に座ってゆっくりなつみちゃんの背中を摩った。
数分しても、なつみちゃんは口を開かない。
見るに、怖くて言い出せない感じだ。
それを察したのか、染谷先生が声をかける。
「なつ、時間経てば経つほど余計に怖くなっちゃうんじゃないかな。もうそろそろ、頑張れる?」
「………」
「まだ無理そう?」
「………」
なつみちゃんは涙目になりながら、小さく口を開く。
「…ひろくん、抱っこして」
「抱っこ?…いいよ。」
染谷先生は優しい表情でなつみちゃんを抱き上げる。
なつみちゃんの手は、怖さからかさっきよりも震えていて、見てて胸が痛くなってくる。
「なつ、検査終わったらご褒美に、売店になつの好きなアイス買いに行こうか。」
「……うん」
「なつはイチゴ味が好きなんだっけ、イチゴ味のアイス売ってるかな。」
「……うん」
染谷先生は、ずっと優しい表情でなつみちゃんの背中をぽんぽんと撫でる。
「…痛い検査でごめんな。すぐ終わらせるから、ちょっとだけ頑張ろうな。」
……コクン
数分、先生はなつみちゃんを抱っこしたまま声をかけ続けた。



